皆さん、こんにちは。
Dr.Koba です。
殿方はイクと精液が出るものだと思ってらっしゃるかと存じますが、
イッても精液が出ない、という状態が存在します。
逆行性射精 という状態です。
精液は前立腺と精嚢から分泌されますが、前立腺の真ん中くらいから出ます。
そして膀胱側にいかないように、膀胱側の筋肉が閉じます。
このメカニズムにより、ペニスの先端からぴゅっと精液が飛び出します。
しかし膀胱側が閉じなければ精液は膀胱内に入り、おしっこともに排出されることになります。
逆行して射精してしまうので、 逆行性射精 と言います。
原因としては
糖尿病 が多いです。
糖尿病は神経を傷めてしまうので、感覚の低下が来ることはよく知られていますが
射精の神経もやられてしまうんです。
もちろんと言っては失礼ですが、勃起もしにくくなります。
糖尿病性EDの患者さんも多いです。
こんなに怖い糖尿病、ほとんどが生活習慣によるものです。
生涯現役のためにしっかりと節制して糖尿病にならないように気をつけましょう!
そして次に多いのが、医療行為によるもの(医原性)です。
①前立腺肥大症の薬
②前立腺肥大症の手術
です。
どちらも排尿をしやすくするために、前立腺を閉じないよう広げることを目指します。
そのため収縮できなくなるため、逆行性射精をきたすことが多いです。
このような状態もあるんですね。
さらに付け加えると
最近では精液が逆行すらしていないという状態もあります。
それは、精液を出せるほど筋肉が収縮しない、という状態です。
α1ブロッカーのユリーフは長く逆行性射精と言われていましたが、精嚢・前立腺の不全収縮であると発見されました。
某大学病院の泌尿器科医がユリーフを飲んで、超音波を当てながら射精してこの事実を突き止めたとのこと。
いやはや、感服いたします。
Dr.Koba