皆さん、こんにちは。
Dr.Koba です。
表題にもありますが
Y染色体をご存知ですか?
そもそも染色体って何?という方も多いでしょう。
我々ヒト(ホモ・サピエンス)の遺伝情報が
DNAによるものだということはなんとなくご存知の方が多いと思います。
DNAとは DeoxyriboNucleic Acid の頭文字をとったもので日本語では
デオキシリボ核酸 と言います。
DNAは4つの塩基(C;シトシン T;チミン A;アリシン G;グアニン)が二重らせん構造となり存在しています。
AとT、CとG が組みです。
僕も詳しくはわからないのですが、DNAは二重らせん構造 ということは、響もかっこいいので覚えておきましょう笑
http://www.hatchobori.jp/blog/2015/04/102-94797.html より引用
そしてCTAGの順番のことを塩基配列と言いますが、塩基配列により特定のタンパク質を作るように組み込まれた部分を 遺伝子 と言います。
なのでDNAの中でもなんのタンパク質も作らない部分があり、こちらの遺伝子でない部分が大半なんですね。
なんと全DNA中、遺伝子の部分は 2% 程度だそうです。
簡単に言えば タンパク質を作る暗号 となっている部分が 遺伝子です。
そしてDNAをものすごく小さく折りたたんでまとめたものが、染色体です。
DNAは全長2m
DNAが収納されている核という部分は 6μm です。
テニスボールの中に22mの糸が入っているようなもの、だそうです。
遺伝情報はDNAに記されており、その中で意味のある部分を遺伝子、
DNAがものすごくコンパクトにまとめられた箱を染色体 と言います。
乱暴ですが、これくらい理解しておけば大体OKです。
そしてDNAは細胞の中の核という部分の中で小分けにたたまれていて、46本(23セット)の染色体が存在します。
1セット2本で、お父さんとお母さんから1本ずつもらいます。
各々番号がついており、1−22番が常染色体、23番目が性染色体です。
性染色体にはXとYがあり、女性はXX、男性はXY となります。
22✖️2=44 +性染色体2本 でヒトは46本の染色体を持つことになります。
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1734 より引用
さて
このY染色体 が男性を決定づける遺伝子なのです!!
みてもらえばわかるように、このY染色体はX染色体と比べて非常に小さいのです。
遺伝子の数では
X染色体が1000以上あるのに対し
我らがY染色体は128。さらに、その128の中にも働くことができなくなっている
偽遺伝子というものが半分くらいあり、働いている遺伝子の数は50程度だそうです。。。
大きさはだいぶ違います。
http://slidesplayer.net/slide/11593107/ より引用
この小さいY染色体の中にある
SRY遺伝子が性別を決定する(オスにする)のです!
SRY遺伝子とは Sex-determining region Y の略であり
性決定遺伝子 とも訳されます。
http://blog.kuruten.jp/ka-on/302343 より引用
Y染色体にあるSRY遺伝子がオスとなるように作用するのですね!
ヒトはもともとメスになるようにプログラミングされており
SRY遺伝子の活性化により精巣ができて、男性ホルモンが分泌されオスとなります。
なので
Y染色体があっても(遺伝子上はオス)でも、SRY遺伝子が働かなければオスとならず、見た目は女性になります。しかしながら基本的に子宮や卵巣が育ちませんので子供を産むことができません。
さらにSRY遺伝子が働き男性ホルモン(アンドロゲン)が分泌されても、それが細胞に作用できない アンドロゲン不応症 という病態もあり同様の状態になります。
しかし、Y染色体はどんどん退化(進化?)して、小さくなっているようです汗
次回はこのことについてお話しいたします。
Dr.Koba