皆さん、こんにちは。
Dr.Koba です。
都市伝説も科学により立証可能です。
今回のテーマは
チンギスハン=源義経 説です!
チンギスハン(チンギス・カン)はモンゴル帝国というモンゴルから中東・東ヨーロッパまで広大な領地を広げ、当時の世界人口の半分ほどを統治したと言われています。
人類史上最大の規模の帝国を一台で築き上げた傑物です。
幼名を牛若丸といい、弁慶と牛若丸の逸話は有名ですね。
源義経は、武才・軍才に優れ、源氏と平家との戦いでは大活躍しました。
しかしながら兄である源頼朝から疎まれ、最後は東北平泉で追い詰められて自害します。
これが一般的な義経の最期ですが、
実は生き延びてモンゴルに渡りチンギスハンとなったという異端の説があります。
ロマンがありますね。義経ファンとしては支持したい気持ちもわかります。
この説をY染色体の観点から考えてみましょう!
そもそも染色体とは遺伝情報(DNAという紐)をものすごくコンパクトにまとめた塊のようなものです。
細胞のDNA収納庫 核 という場所に 遺伝情報は染色体として存在しますが
核の大きさは6μm、染色体を紐解いてDNAを全て繋げると2mになると言われています。
これはテニスボールに22kmの紐を詰め込むことと同じこと、なんです。
すごいことですね。
http://www.nuketext.org/Rad/DNA/DNA.html より引用
ヒトには23対46本の染色体がありますが、その中の1対に
1番から22番までの染色体は男女間に違いはなく常染色体と呼ばれています。
23番染色体は男女で異なるため性染色体と呼ばれます。
性染色体にはXとYがあり、
対になりますが、XXなら女性、XYなら男性となります。
Y染色体があれば男性となります。
染色体はお互いに組み換えという情報交換が起こすことにより、多様性を生み出します。
しかしながらこのY染色体は、その情報交換が行われません。
そのため父から子(男の子)へ受け継がれた場合は、そのままY染色体が受け継がれてゆくのです。
簡単に言えば男の子にあるY染色体は父親と同じで、先祖代々男の子が家督をついでいればY染色体は先祖代々ずっと同じ、ということになります。
なので、天皇家のY染色体はずっと同じ、ということになります。(天皇家は歴史通りならば皇位は男系が継承していますから)
ちなみに秋篠宮親王の男子(悠仁親王)は天皇家のY遺伝子を持っています。
愛子さまはそのY遺伝子を持っていないわけです。
X染色体は組み換え(情報交換)が起こるので、純然たるX染色体ではなく混ざり合っているのです。
だからどうとかではなく、遺伝子の話です。悪しからず。
さて、話を チンギスハン=源義経 に戻しましょう。
チンギスハンは広大な領地を持っていたので、様々な場所に子孫を残していることが想像できます。
Y染色体を解析した研究があり、調査した地域で8%も同じY遺伝子を受け継がれているものがあり、このY染色体がチンギスハンのものだと推測されています。(正確に言えばチンギスハンを含む男系一族由来です)
そしてこのY染色体はモンゴル帝国の支配領以外ではほとんどみられないのです。
そしてこのY染色体は日本では見つかっていません。
仮にも源頼朝と同じY遺伝子を持っているはずの義経(異母弟、父は同じ)のY染色体が、チンギスハンと同一のものならば見つかるはずです。
このことから、チンギスハン = 源義経説は否定的です。
Y染色体からも色々なことがわかります。
歴史ミステリーをY染色体から考える、なかなか面白いですよね!
参考図書 男の弱まり 消えゆくY染色体の運命 黒岩麻里
Y染色体とは男性を決定づけるとっても大事な染色体です!
過去記事に特集してますので参照してください。
終わりにを読んで痺れました。
以下抜粋
弱くもあり、またたくましくもある二人の息子と、息子たちにY染色体を与えてくれた夫に、心から感謝します。
ーーーーこんなことを言ってくれる女性がいたら悶え喜びます。
とっても面白い本なので是非読んでください。
Dr.Koba