生涯現役!オトコ塾!!

京都ルネス病院メンズヘルス外来 診療中 泌尿器科専門医であり、メンズヘルスケアをライフワークとするDr.Kobaが、いつまでもカッコよく元気で過ごすため秘訣を伝授!

色々な性のあり方について。LGBT/GIDとは!?

皆さん、こんにちは。

Dr.Koba です。

 

京都府福知山市の京都ルネス病院でメンズヘルス外来を開設して

早半年以上経過しました。

 

当初はまさかの0人/月 で、結構落ち込んだものでしたが

徐々に患者さんも増えてきています。

 

そして凄い勢いで増えているのが

LGBTGIDというセクシャルマイノリティの患者さん!

 

はっきり言ってノーマークでした。

今まで泌尿器科ベースのメンズヘルス外来をしておりましたので、

そういう患者さんは来なかったんですね。

 

LGBTとは

女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)

男性同性愛者(ゲイ、Gay)

両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)

トランスジェンダー(Transgender)

の頭文字を組み合わせた言葉です。

 

GIDとは性同一性障害のことでGender Identity Disorderの略です。

 

出生時に割り当てられた性別とは異なる性の自己意識を持つために、自らの身体的性別に持続的な違和感を持ち、自己意識に一致する性別を求め、時には身体的性別を己れの性別の自己意識に近づけるために医療を望むことさえある状態

 

という病態で

 

まとめると

自分がありたい性が現場の性別と異なっていてすごく変わりたい

状態の方達です。

 

結構違うことが

LGB(T)は性の対象 

GIDは性の現状への不一致

です。

 

GIDでレズ、ゲイ、バイセクシャル、ということもあり得るわけです。

複雑です。

 

さてメンズヘルス外来で多い患者さんは

GIDの female to male (FTM)です。

身体的性は女性ですが男性になりたい、方で

わかりやすくいうと おなべ(適切な表現ではありませんが)です。

 

男性ホルモン(テストステロン)を補充します。

 

男性ホルモンを補充すると

1ー2ヶ月で 月経が止まり

3ヶ月で 脇毛

それ以で ひげ、クリトリスの肥大 などが起こります。

 

残念ながらホルモン補充療法は保険診療ができず、自費診療になります。

 

京都ルネス病院ではできるだけ患者さんの負担が少なくなるよう

費用を検討中です。

 

男性ホルモン補充の副作用として

ニキビの増加や薄毛(ハゲ)が起こり得ます。

 

なかなか難しいものです。

 

キットチャンネルという、FTMの方が啓蒙のためにやっている

YouTubeのチャンネルがあります。

興味深く見ています。

https://m.youtube.com/channel/UCyWRXFYbDydMdzcBX2G8xNg

 

また

レインボー風呂プロジェクト

という 誰もが楽しめる温泉 をテーマにした番組企画もあります。

どういうことかというと

温泉(大衆浴場)に入りにくい方って意外と多くて

乳がんの術後、大腸ガンの術後などで人工肛門の方、タトゥー、身体障害などで体が不自由な方たち

などです。

 

その中にLGBTGIDの方たちも困っています。

FTMMTF(male to female、ニューハーフ)なども困りますよね。

 

僕は温泉が好きなので、このような身体的に障害がある方や性的マイノリティーの方も楽しめるような仕組みが出来上がればいいな、と思います。

f:id:hougane99:20180514063825p:imagef:id:hougane99:20180514063831j:image

https://www.nhk.or.jp/ten5/ten5chan/lgbt/rainbow/ より引用

 

また、泌尿器では 

おしっこを自分で出せなくなった方は尿道カテーテルといっておちんちん(女性は尿道)に管を留置したり、膀胱癌で膀胱を摘出した方は人口膀胱(尿管皮膚ろうや回腸導管)が必要であったり、陰茎癌の方は陰茎を切断している、ということがあるので大衆浴場に入りにくいかと思います。

 

泌尿器科医・メンズヘルス診療に携わる者として、こう言った問題にも取り組みたいと思います。

 

 Dr.Koba